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各所極悪人小説(小話)に触発されて
柄にもなく小説なるものに手を出してみようと思った。

時間軸的には(ヤークートさんがいるので)隊商が朱の天蓋を出た後の話です。

折り畳みからどうぞ。


【お好きなように】


延々と広がる灼熱の大地を、ゆらりゆらりと6つの影が渡ってゆく。
それは歩いているようにも浮いているようにも見え
まるで蜃気楼のように不安定に、けれど確かに砂漠に存在していた。

その中で先頭を歩いていた一際大きい影ーーーモルテザーは止まる。
そして、誰に気付かれる事もなく思考の渦へ沈んで行く。

『だってつまんないんだもん』

ブナイヤが頬を膨らませながら言っていたのを思い出す。
そして、それが少し前にベルが言っていた言葉と重なった。

『…前みたいに少ないのはいや』

詰まらなそうに、誰に向けてでもなく、微かに聞こえた声。
背後から囁かれた不満を聞こえない振りをして、モルテザーは笑った。
ーーーそんな事もあったな、と思い返して、あの時のように嘲笑う。

(面倒くせぇ連中だぜ…ガキみてぇに我が侭で、イケ好かねぇ奴らだ)

ひとりクツクツと笑うモルテザーを見てドゥッルが首を傾げる。
しかし、すぐに興味をなくしたように目を背け、遠く空に目をやった。
その少し離れた場所では、威嚇している蛇のように緩急を繰り返し蠢く炎と
水で出来たボールのようなものが、弾き合いながら飛び交う。

(ヤークートもハカムも荒れてやがるな…)

派手に轟音と蒸気を発す二人を横目で見ながら、モルテザーは顎に手をやる。
前に町を襲ったのは一月前…そろそろ彼らの機嫌も悪くなりつつあった。
元々、大人しく旅をするような連中ではないのだから
こうも面白い事のない砂漠を彷徨っていてはストレスも溜まる。

モルテザーは短く溜め息を吐くと、隣を歩くドゥッルへと視線を投げた。

「…街は見えるか?」

低く呟かれた言葉に、目を細めながらドゥッルは答える。

「東に小さいのがひとつ。人は多いな…暢気に阿呆面を下げている」

モルテザーもドゥッルの見ている方向を目を細めて見てみたが
広がる砂漠に人影どころか天幕や建物の影すら見えず、小さく舌打ちをした。
それを聞きつけてアンバランスな体つきの娘ーーーブナイヤが足取り軽く寄って来る。

「モルテザー、モルテザー!なんか楽しいこと、ある?」

可愛らしく首を傾げ無邪気に聞いてくるブナイヤを一瞥し
モルテザーは器用に片方だけ口角を上げた。

「ベル、ブナイヤ…祭りといこうじゃねぇか」

その一言にブナイヤは花を綻ばせたように笑い
ベルは無表情のまま、どこからともなくスーっと空を泳いでやってきた。
それを確認すると、モルテザーは大きく息を吸い声を荒げる。

「ハカム!ヤークート!いつまで遊んでやがる!」

声が届いたのか、いかにも不満げに二人は戻って来る。
双方とも顔は笑みを象っているが、その間に流れる空気はピリピリと痛い。
だが、モルテザーが次の一言を発すると、その空気も止んだ。

「野郎共、祭りだ…好きに暴れろや」

ゆらり、と6つの影が動いたあと。そこには何も残らなかった。
まるで何もかもが幻であったかのように…

ーーーじきに、その街も "無" になるだろうーーー


+++
小説は難しいという結論に達しただけであった(どーん
箇条書きスタイルにしかならん…!無理、だ!

モルにとってメンバーは鬱陶しいけど面白いヤツらって所で
ぶっ飛んだ彼らが何をしてくれるのかを楽しみにしてます。
ちょっと油断すると家族みたいになっちゃうね、新シフルは!笑
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